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たんぱく質同化ステロイド, タンパク同化ステロイド 〔語彙分解〕anabolic steroid : [anabolic][steroid] ・anabolic : たんぱく同化 ・steroid : ステロイド
アナボリックステロイド()は、生体の化学反応によって外界より摂取した物質から蛋白質を作り出す作用、すなわち蛋白同化作用を有するステロイドホルモンの総称。多くは男性ホルモン作用も持っている。 『アナボリック』の語源は『構築する』を意味するギリシャ語の『''anabolein''』で、一般的には単に『ステロイド』と呼ばれるが〔『ステロイド』って何?---医療関係者とスポーツ関係者の違い--- 日本薬剤師会〕、糖質コルチコイド成分の『ステロイド』(副腎皮質ホルモンなど)とは異なる。 アナボリックステロイドは筋肉増強剤として使用されることが主で、ドーピング薬物として知られる〔Hartgens and Kuipers (2004), p. 515 Kicman AT, Gower DB (July 2003) "Anabolic steroids in sport: biochemical, clinical and analytical perspectives. ". ''Annals of clinical biochemistry 40 (Pt 4): 321–56.'' doi:10.1258/000456303766476977 . PMID 12880534 . 〕。短期間での劇的な筋肉増強を実現するとともに、常態で得ることのできる水準を遥かに超えた筋肉成長を促す作用〔筋肉増強剤(蛋白同化ステロイド)の危険性 - All About〕から、運動選手らの間で長年にわたり使用されてきた〔蛋白質同化性ステロイド(筋肉増強剤)(Anabolic Steroids) 〕。 ==歴史== 1935年に発見された物質テストステロンは、経口摂取されず、注射により体内に投与しても速やかに肝臓で代謝によって活性を失ってしまう―すなわち作用時間が短いという性質を有していた。そこで、この物質の代替物としての、多種の調整を加えたテストステロンアナログの開発が望まれた。〔 やがて東西冷戦の激化に伴いオリンピックがイデオロギーの戦場と化してゆくという流れのなかで、数多の東欧の東側諸国が、自国の運動選手らに対するドーピングを組織的に行い始める。するとそれに対抗する形で、多くの国々がテストステロンの代替物としての合成薬の研究に着手。そして1955年―米国の重量挙げ選手団の専属医によって、ついに望まれていた形の『筋肉増強剤』が開発されるに至った。〔より高く、より速く、より強く - 栄光へのドーピング X51.ORGによる訳〕 それはテストステロンの類似物質、あるいは体内に取り込まれたのちにテストステロンに変換されるという物質であり、これがすなわちアナボリックステロイドであった。〔 かくして誕生するに至ったアナボリックステロイドは、耐久性の運動競技や有酸素運動における能力の向上をもたらすものとして、1960年代の初め頃から重量挙げの選手やボディビルダーらの間で注目を集め始めた。〔 1975年になると、国際オリンピック委員会によって、オリンピックにおける使用禁止物質の一覧に新たにアナボリックステロイドが加えられた。〔 そしてその翌1976年に開催されたモントリオールオリンピックにおいて、ようやく確立されるに至った検出技術を用いたうえで、オリンピック史上初となるアナボリックステロイドの使用検査が行われることとなった。〔知ってほしいドーピングの知識 〕 やがて1980年代も後半に差し掛かると、1988年に開催されたソウルオリンピックにおいて、100メートル競走優勝者のベン・ジョンソンによるスタノゾロール〔ドーピングの歴史 日本オリンピック委員会〕の使用が発覚したことで、アナボリックステロイドはスポーツ界を超えた一般社会からのドーピング一般に対する関心を惹起することとなった。〔 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アナボリックステロイド」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Anabolic steroid 」があります。 スポンサード リンク
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